上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
皆、履歴待ちすぎガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル



++++++++++++++++++++++++++


「んぁ~気持ちいい!」

ぐぅーっと伸びをするとくすくすと笑う声が聞こえた。

「大げさ」

「だって。まさか温泉に入れるなんて思ってなかったもの」

さっきまでの事が全て夢だったんじゃないかなと思えるほど。この空間は平和で静かで癒された。


突然始まった「幸せゲーム」
クラスメートとの殺し合い。
疑心暗鬼。
爆薬と血の匂い。
初めて見る死体。

それでも、大好きな人と一緒にいられるのだから幸せなのかもしれない。

「帰ったら、ゆっくり温泉行こうね」

くすくす笑いながら彼女が紡ぐ未来。
彼女が言うならば、それは夢ではなく現実になるかもしれないなー。

そんな風に思っていたら湯気が晴れてきて、彼女の姿がくっきり見えた。
その白い肌を見たら急に恥ずかしくなって視線を逸らす。

「帰れるといいな」

「いいなじゃなくて、帰るんだよ・・・のんびりやろう」

私の不安を拭うかのように彼女はいつも「のんびりやろう」と言ってくれる。
その一言がどれだけ救いになっているか彼女は知っているのかな?
彼女の一挙一動が私の救いであるように、私の何かも彼女の救いになればいいのにな。

「ん・・・ありがとう」

「ふふ。さ、背中流してあげるよ! 行こう!」

「え//// あ、ちょ!!! くすぐったいよ!」

神様、この幸せがずっと続きますように。
願わくば2人揃ってこの島からでれますように。

星のぬくもりを感じながら、私はそっと祈った。




のぼせるほど温泉を堪能したあと、私たちは誇りっぽい服に再び身を包み、そっと手を繋いだ。



「じゃぁ、これが点いたら別々の方向に逃げる。 OK?」

星が笑う。
でも、それはどこか悲しげで胸がぎゅっと締め付けられる笑顔だった。

「うん。OK!」

精一杯の笑顔を返したけれど、私も同じだったのかもしれない。

「じゃぁ、点けるよ」


火をつけるとそれは、じりじりと導火線を辿っていく。
永遠とも感じられる数十秒。



ヒューーーーーーーー


音と共に空に花が咲いた。
そう、この花火を見ようと2人でこの温泉にきたのだ。
束の間の急速。 2人での思い出作り・・・。



「わぁ!きれい」

「うん。一緒に見れてよかったね」

両手を握り合い、おでこを合わせてにっこり微笑みあう。

「「じゃぁ、また後で」」



手を離したくなくて、後ろ髪引かれたけれど慌ててその場を後にした。
ここに2人でいたら、花火に気づいた誰かに襲われてしまうから・・・・。


ねぇ、星。
あの日見た、花火をずっと忘れないよ。

星の笑顔もぬくもりもずっと忘れない。









+++++++++++++++++++++++++

(脱兎)

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://satominatume.blog.fc2.com/tb.php/136-6a7fb872
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。